【レポート】“使命”を胸に“夢”に向かって「谷口公太 個展『過 現 来』」

【レポート】“使命”を胸に“夢”に向かって「谷口公太 個展『過 現 来』」

2023年11月3日より開催の谷口公太 個展『過 現 来』
連日本当にたくさんの方にご来場いただいております。会場は和室なので、腰を降ろしてじっくりと鑑賞することができますので、普段見られない作品の隠された部分なども見ることができます。また、会場には触れられる作品やAR(拡張現実)の他、たくさんの仕掛けがあり多くの方にお楽しみいただいております。会期中は谷口さんも全日在廊され、たいへんな数のお客様をお一人お一人丁寧に応対される姿が印象的でした。会期もいよいよ残り一日となりましたので、今個展の作品展示と谷口さんに作品制作への思いをおうかがいしましたのでご紹介いたします。

過現来 -カゲンライ-

▲今個展の新作。自らを戒めるかの様に「見ざる・言わざる・聞かざる」のポーズで絡合うセーラー服の少女。それぞれ見つめる先は「過去・現在・未来」を表します。
ハーデンベルギアの花言葉は「運命的出会い」

ゆらぎ

▲4月南港ATC個展に際し描かれた作品。不敵な笑みを浮かべる女性の口からは赤エゾギク・タマスダレ・ダリアと”不安”の言葉を持つ花が伸びます。無機質な灰の背景と対象物のブロークンエフェクトが危険な魅力を放っています。

リメイク作品群

△私の中のわたし

△self-hatred

△cluster amaryllis

▲約10年前に描かれた作品と現在再筆した作品を比較展示。全く同じ構図、モチーフながら、全く異なる印象の作品になっています。細部など、再筆版からはこの10年で重ねられた谷口さんの技量と経験の積重ねが伝わってきます。

連作四神

▲四方を守る神を描いた作品。谷口さんの代表作。色鮮やかな中国の衣装を纏った女性は高貴で艶やかです。あえて瞳を入れていない四神は人知を超えた存在を象徴しています。中央の地球部分を支点にした床置き展示は今展初。

自業苦


▲自らが生出す苦しみの世界に落ちる女性。背後の文字は「苦により苦に入り、闇より闇に入る」と説く釈迦の教え。周りを取巻くのは苦しみの象徴ばかりでなく救いを齎す物も
谷口さん苦心の立体作品
JA展2023 来場者投票1位・堀川賞 受賞作品




▲決して諦めずに、成就に向けて昇る夢の女神。
女神を阻むのは
『心の手』
『環境の手』
『他人の手』
引き裂かれ、壊れそうになりながらも、心の輝きを胸に夢を追い求める女神の姿は、夢を追求める全ての人への賛歌です。

使命


▲「人は何故生まれ、何故生きるのだろう?」
肉体を選び地上に降りて来る時点で何の使命を持って降りてくるかをもう決めている。
自ら為すべきこと
生抜の刃を手に
輝く矜持を胸に
地球に降り立つ使命の女神
『夢』の対作品。

「ちょうど丸々5年前の11月2日に、私自身初となる個展を茶吉庵さんにてさせていただきました。ここから茶吉庵さんとのご縁は深まり、画家谷口公太を育て上げてくださったと言っても過言でないほど、様々なご縁を繋いでくださり、様々な体験をさせて下さり、画家としての資質を育てて下さいました。」

この頃は、茶吉庵ギャラリーもオープンして間もない頃で、ギャラリーとして何ができるか可能性を探っておりました。また同じく、谷口さんも画家として活動していく決意を固められた頃で、奇しくも同じ時期に本格的な活動を開始し、画家として、ギャラリーとして、共に成長して参りました。

ミュシャと女神達

△今個展『過現来』展示

△初個展『女神と花』展示
▲唯一作品として描いた男性像ミュシャの肖像と女神達。これだけの数の女神作品が一堂に会するのは初めて。色鮮かで神々しい輝きを放っています。
奇しくも5年前の初個展と同じ部屋で展示となりました。

「良い意味でもう後戻りできない所まできました。これからも画家としての道を突き進んで聞きます!」

谷口さんが画家として活動を開始されたのが5年前。その間にさまざまな企画展へのご出展、恩智神社を始めとする神社への作品奉納、制作の依頼、個展開催と実績を積んでこられました。アーティストとして認知され、多くの人から応援を受けるほど、その社会的責任も比例して大きくなります。谷口さんの行動と言葉がすべてを表しています。

恩智神社 拝殿壁画下絵




▲恩智神社 拝殿壁画制作に使用された下絵。本制作の木に転写する為に裏面が鉛筆でカーボンの様に塗られています。完成作品ではなく制作途中に使用された物を見る事は中々なく資料としても貴重です。

「絵の世界は決して崇高なものでなく難解なものでもない。誰しも持って生まれた感覚で環境により差が生まれているだけです。誰もが楽しめる、そんな空間づくりをする事が絵画という世界の裾野を広げることになるんだと思います。」

AR(拡張現実)展示



▲会場の作品にはQRコードが設置されているものもあり、読み込んで頂くとAR(拡張現実)機能で携帯カメラを通して作品が現実に映し出されます。
AR作品との写真撮影も可能。

11/4に開催されたアーティストトーク


▲参加後、作品を観覧されて涙された方も。

「これまで大阪が中心でしたので、京都や神戸など、いろんな所で展覧会を開きたいです。そして、目指す目標はフランス!!」

画家として世界を目指して、着実に邁進し続ける谷口さん。2025年には天王寺美術館で開催の「日現展」に100号サイズでの作品の招待出展も決まっております。
茶吉庵ギャラリーはこれからも谷口さんと共に進化し、その活動を追いかけてまいります。

【三発目谷口公太個展 -過現来-】

◆開催日時
2023年11月3日(金) ~ 11月8日(水)
12:00 ~ 18:00まで
(最終日は16:00まで)
☞4日土曜日のみ21時まで!!!
☞4日土曜日はトークイベントを開催!
15時より、米蔵ギャラリーにて。
※入場無料

◆開催場所
茶吉庵 和室ギャラリー
〒581-0883大阪府八尾市恩智中町3丁目-1
公共交通機関をご利用の場合は「JR環状線 鶴橋駅」から徒歩で「近鉄 鶴橋駅」へ。「近鉄大阪線」普通にて「恩智駅」下車。 徒歩8分。

◆お問合せ
Tel:072-943-7007
E-mail:info@chakichian.co.jp

◆備考
・近鉄大阪線「恩智駅」下車 徒歩8分。
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。

   

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