【レポート】過去から未来へ 混沌より生まれ出づる『立体展 Vol.3』

【レポート】過去から未来へ 混沌より生まれ出づる『立体展 Vol.3』

2024年4月24日から開催の「立体展 Vol.3」。
立体作品であること以外はテーマも技法もジャンルも自由。会場には立体作品ならではの、良い意味での心地よい”カオス”な空気が漂っています。
それではご出展の皆さまの作品をご紹介して参ります。

まよいふきさんの作品




▲恐竜をモチーフにした立体造形作品。陶や石塑粘土で出来た恐竜は、骨格、筋肉、樹皮、恐竜の表情までもが精密に作られており、作陶から焼成、絵付までの凄まじく丁寧な手仕事を感じる事ができます。

谷口公太さんの作品




▲谷口さんの花が描かれたポスカ画作品。たおやかな蓮が描かれた着物、咲き乱れるヒマワリやさくらが描かれたフローラルな小箱など、今回立体作品に果敢に挑戦してくださいました。

メグミ納陶さんの作品




▲メグミ納陶さんの縄文式土器と土偶作品。人間の肢体を忠実に取り入れ表現した「遮光器式土偶レディ」シリーズはとてもミステリアスかつセクシーな造形で、自由を楽しむ現代の土偶です。

夛保義之さんの作品


▲夛保さんの仮面、メットヘルメット作品。極彩色の彩色と石粉粘土による造形はとてもクオリティが高いです。今回は民族的なテーマの作品をご出展くださいました。

SATOKOUさんの作品




▲SATOKOUさんの陶芸作品。波紋から部分的に突き出る謎の骨。なんの生き物で、どういう状況でこうなったのか、タイトル通り“不可解”な作品で、見る人に様々な物語を想起させます。

きのこうじょうさんの作品




▲舞台美術を手掛けられるきのこうじょうさん。小さな小物や衣装から大きなセットまで、リアリティと使いやすさという機能性を兼ね備え造り込まれています。モチーフも現代、中世、SF、ホラーと多岐に渡ります。

Genkyさんの作品



▲流木を用いたGenkyさんの立体作品。自然に造形された流木を糸を中心とした素材で繋ぎとめ造形した作品はとても凛然としており、ポジティブで精悍な意思を感じます。素材の流木はご自身で収集、下処理もされています。

鈴木マヤ子さんの作品



▲「赤」「白」「黒」をメインカラーに平面立体問わず制作される鈴木マヤ子さん。耳付きのネヴァリャシカ(起き上がりこぼし)はプリミティブなイメージに加え、愛らしさも感じさせます。

北橋幸乃さんの作品


▲多肉植物や山野草をモチーフに板に描かれた北橋さんの日本画作品。水干や岩絵の日本画材の特性を生かした表現は、とても上品で格調高い作品に仕上がっています。今回の作品は屏風状でとても丁寧に仕立てられています。

イシシッピさんの作品



▲「無」から「有」を生み出したいとお話されるイシシッピさん。今回の作品では、突然崩壊する日常、愛ゆえの苦しみなど、この世の無常を立体造形作品で表現されています。

辻笙さんの作品



▲辻さんの立体紙切り作品。宙を舞うドラゴンは2023年に開催された辻笙さんの個展&グループ展『INSPIRE』の再来のようです。
2023年開催『INSPIRE』の様子はこちら

そして、今回の特別招待作家
高田龍平さんによるライブクリエーション作品

前回のライブクリエイター百合優隆さんの作品を基に、新たな作品へと再生させていきます。

「過去二回の開催を背景として活かし、それを未来という僕の作品へと繋げました。」




▲高田さんが完成させた「立体展 Vol.3」ライブクリエイション作品。廃材や新聞紙という高田さんのオリジナリティを前面に出しつつ、どこか過去二回の立体展ライブクリエーション作品の面影も残る優しい作品へと仕上がりました。素材には八尾の企業から高田さんへ提供された廃材もふんだんに組み込まれています。


▲制作の下準備で高田さんが解体された前回の作品。パーツごとに分けて解体された作品は、その状態ですでに美しく、高田さんのとても緻密で丁寧な仕事を垣間見ることができます。

「もともと僕は廃材を材料として扱っており、廃材という”過去”から作品という”未来”へ生まれ変わるサイクルを、作品を通じてお見せしたいです。」


エコロジカルアーティストと呼ばれる高田龍平さん。日本の現代美術の大家 嶋本昭三 氏に師事。「マイナスの廃材からプラスの作品」をテーマに廃材を素材として作品を制作していかれます。とりわけ「新聞紙」、こよりや塗料など、様々な形態で制作素材となり、高田さんを代名詞する素材となります。

高田龍平さんの展示作品




▲新聞をメイン素材に廃材を用いた高田さんの作品。新聞をこよって編み上げた龍は躍動感にあふれています。塗装もSB(新聞ブラック)と名付けられた新聞紙を灰にした塗料を使い、素材としての新聞紙や廃材への愛が溢れる作品となっています。



▲高田龍平さんが開催中に制作された作品は2年間、茶吉庵米蔵ギャラリー前に常設展示いたします。2年後、こちらの作品を素材に新しいアーティストの方が、また新たな作品へと”再生”されます。


過去と未来の融合!!

『立体展 Vol.3』

★出展作家★
エコロジカルアーティスト
高田龍平[特別招待作家]

イシシッピ
北橋幸乃
きのこうじょう
谷口公太
辻笙
夛保義之
鈴木マヤ子
SATOKOU
Genky
まよいふき
メグミ納陶

⭐︎Special thanks
2022年「立体展 Vol.2」
ライブクリエイター 百合優隆

◆開催日時
2024年4月24日(水)〜4月29日(月)
12:00 ~ 18:00まで
(最終日は16:00まで)
※入場無料
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◆開催場所
茶吉庵 米蔵ギャラリー
〒581-0883大阪府八尾市恩智中町3丁目-1
公共交通機関をご利用の場合は「JR環状線 鶴橋駅」から乗換え「近鉄 鶴橋駅」へ。「近鉄大阪線」普通にて「恩智駅」下車。 徒歩8分。

◆お問合せ
Tel:072-943-7007
E-mail:info@chakichian.co.jp

◆備考
・近鉄大阪線「恩智駅」下車 徒歩8分。
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。

   

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