【レポート】変わる個性・変わらぬ魂『Ryuhei Yoshida Solo Exhibition 【ソンザイショウメイ】』

【レポート】変わる個性・変わらぬ魂『Ryuhei Yoshida Solo Exhibition 【ソンザイショウメイ】』

2月21日から開催の「Ryuhei Yoshida Solo Exhibition 【ソンザイショウメイ】」
初めて目にするウッドバーニング(焼き絵)を軸にした現代アート作品と、多様な作品の変遷に多くのお客様がどうやって作っているのか興味津々でご覧になられています。作者の吉田琉平さんも全日在廊されているので、会期中は丁寧にお客様のご質問に答えられています。
会期も残すところあと一日となりましたので、今個展の作品展示と吉田琉平さんの思いをおうかがいいたしましたのでご紹介して参ります。

【Mr.Dotman】2023年制作


▲ウッドバーニング(焼き絵)を軸にした現代アート作品。焦がしによる美しいグラデーションとアクリル絵具によるマスキングのドットとシャープな曲線のコントラストが魅力的です。

【無題】2023年制作



▲1500×550mm大の木材天板に制作された作品。ドローイング要素を取り入れ、ビビッドなアクリル絵具とウッドバーニングで思いつくまま自由な発想で描かれた作品は、お互いの世界が混じり合い新たな異次元生命が産まれている様です。
こちらの作品を機に次のステージの作品が生まれます。

【風来坊うお丸】2023年制作

▲先の【無題】の発展形作品。焼き絵ドローイングとアクリル絵具に加えて施された油彩は木に浸透し、写真では分からない、コントラストに深みのある色合いをもたらしています。
吉田さんの持ち味のPOPな画風、楓木の自然木の形、ユニークな表題も相乗し完成度の高い作品となっています。
◎今展メインビジュアル作品

茶吉庵 米蔵ギャラリー二階 インスタレーション
2024年制作




▲木で構築された米蔵の構造を活かし、自然光を取り入れ、大型作品とともに展開された吉田さん渾身の木材インスタレーション。一見ランダムに配置された木材は、作品のステージ、観客を誘導する導線の役割も担っています。
スポットライトと自然光、二つのライティングをお客さまでお楽しみいただくことができます。

『いろんなギャラリーを巡り、いろんな方と出会い、お話したことがきっかけで作家活動が始まりました。』

もともと絵を描くことがお好きだった吉田さん。高校在学中は漫画研究部に所属されていました。
吉田琉平さんとの初めての出会いは5年前。その時はまだ高校生で学生服姿のまま茶吉庵ギャラリーで開催の展覧会に来てくださいました。初めて見るギャラリーでの展覧会。そこからご自身の足で多くのギャラリーを巡り、作家さんやギャラリーオーナーの方とコミュニケーションを取って刺激を吸収され、道を切り開いていかれます。

『活動をしていくうちに、焼き絵をされている作家さんと出会い、独学でウッドバーニングを始めるようになりました。』

最初はイラストレーションから始められた吉田さん。本物の画材をどんな表現ができるのか自分の手で確かめて作品を制作し、様々な展覧会への出展を経て、いろんな作家さんから刺激を受けて、自身の作品を成長させていかれます。


▲吉田さんの過去作品の変遷(茶吉庵ギャラリー担当個人蔵)。

『現代アートは作品コンセプトがとても重要です。自身の作品が世界へ何を発信していけるか、何を訴えかけていけるかを、作家活動を続ける中で探求し、確固たるものを確立していきたいです。』

ご自身を象徴する作品を作りたいとお話される吉田さん。今個展に際し、一つのシリーズが生まれます。

【まっかなつどい】2023年制作


【ハムシとぼく。】2023年制作


▲2023年から人物や顔をモチーフに作品を制作されている吉田さん。人物の顔の着想から、今展の新作【Neutral】シリーズへと進化していきます。

【Neutral Boy】2024年制作


【Neutral Girl】2024年制作


【Neutral】シリーズ




▲今展の新作シリーズ。アクリル絵具による色鮮やかな髪や衣服が個性や多様性を表現しているのに対し、パーツを徹底的に削落とし、目と耳と輪郭のみ焼き絵で象徴的にアイコン化し表現された顔はニュートラルに世界を俯瞰する人間の内面と吉田さんの揺るがぬ意志を表現しています。


今もたゆまぬ進化を続ける吉田さん。一つの進化過程の通過点として、今回の個展【ソンザイショウメイ】を地元八尾 茶吉庵ギャラリーで開催いただけたことはとても嬉しく感じております。
真摯に芸術・創造に向き合い、制作に取り組んでいる姿に本当に心からの敬意を表すとともに、これからの吉田琉平さんの”進火”と活動を追いかけていきたいです。
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Ryuhei Yoshida Solo Exhibition 【ソンザイショウメイ】
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◆開催日時
2024年2月21日(水) ~ 2月26日(月)
12:00 ~ 18:00まで
(最終日は16:00まで)
※入場無料
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◆開催場所
茶吉庵 米蔵ギャラリー
〒581-0883大阪府八尾市恩智中町3丁目-1
公共交通機関をご利用の場合は「JR環状線 鶴橋駅」から徒歩で「近鉄 鶴橋駅」へ。「近鉄大阪線」普通にて「恩智駅」下車。 徒歩8分。
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◆お問合せ
Tel:072-943-7007
E-mail:info@chakichian.co.jp
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◆備考
・近鉄大阪線「恩智駅」下車 徒歩8分。
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。
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【吉田 琉平/Ryuhei Yoshida プロフィール】
大阪府出身
大阪デザイナー専門学校 イラストレーション研究科卒
大阪を拠点に活動
表現として、”焼く”という行為を用いり、己のイメージと偶然性から現れる存在を表現する
[主な活動歴]
2021年
茶吉庵ギャラリー公募展【igu_m_art賞】
GALLERY SPARKグループ展【企画・代表出展】
Petit.gallery-Shibamanグループ展【企画・代表出展】
いちりん-ichirin- 初個展【進火】
2022年
Gallery hana輪公募展【特別賞】
CASOアート特区×ARTGOESON Season3
ai gallery公募展【オーディエンス賞】
2023年
igu_m_art個展【ミッシングリンク】
ETHICAL EXPO
ai2 gallery個展【POP -焼-】
TRI・FOLD・OSAKA【Osaka Independents】
tagboat【Independent Tokyo 2023】
MI gallery 第7回ヤングクリエイターズアワード2023【MIギャラリー賞 優秀賞】
2024年
茶吉庵ギャラリー個展【ソンザイショウメイ -存在焼明-】

   

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