2024年7月24日から開催の「藤原典子 個展~癒~」。
大変な酷暑の折ですが、他府県からも連日たくさんの方にお越しいただき、藤原さんの愛らしく美しい作品を賞賛とともにご堪能いただいております。
今回が初の個展とは思えないクオリティの藤原さんの作品。
ここに至るまでどのような道を歩まれたのか。
良き師との出会い、研鑽の日々、
今個展の作品と藤原典子さんに作品制作への思いをおうかがいしましたのでご紹介いたします。
『類(るい)』
▲ジャパンあるてぃすと展2023グランプリ作品。
写実的に描かれた三毛猫と鯉。藤や菊、図案化された花々、一松や流水、和の紋様などデザイン化された背景。それぞれ対照的な表現ながら和のテーマで見事に融合し、一つの作品として完成しています。
[JA展2023 グランプリ「類」講評]
絵具や溶剤の塗り重ねによる奥深さ、高い描写力などの技術は申し分ありません。
加えて、作品タイトルのユニークさ、補色関係にある猫と魚(鯉)というモチーフながら共通する容姿を見出し、シンパシーを感じるように見つめ合う姿に愛おしさを感じました。
藤の花や金箔の一抹紋様など、茶吉庵のコンセプトでもある“和”で作品全体をまとめてくださったことも大変嬉しく思います。
『やわらかな光の中で』
▲今個展DMのメインビジュアル作品。
花の咲く庭で穏やかな表情を浮かべ眠る犬と猫。やわらかい毛並みを透過するやわらかな光の表現は正しくタイトル通りで、様々なアプローチで見る人に癒しをもたらします。
『寄り添う』
▲神戸市民美術展 入選作品。
寄り添う虎の親子。共に遠くを見つめる奥行きと透明感のある瞳、光に照らされて金色のグラデーションに輝く縦縞模様の毛並みはとても高貴で気品にあふれています。
『見上げる先に』
▲日現展 堀充彰 賞 受賞作品。
メインの猫、咲き乱れる庭の花と沢山の生き物。
細密な描写で細部まで描き込まれた動植物は、多彩な色彩とも相まって、完成度だけでなく、とても豊かな表情で楽しい作品となっております。
『たそがれの街』
▲現展 入選作品。
動物をメインに描く事が多い藤原さんの作品の中で街の風景をメイン描いためずらしい作品。人々の暮らしの息づかいが感じられる夕焼けに染まる街は、どこかファンタジックで懐かしい、暖かみのある作品に仕上がっています。
「小さいころから絵を描くことが好きでずっと描いていました。母の勧めでトールペイントを習い始めました。」
幼少の頃から絵が好きだったという藤原さん。本格的に活動を始めたのは大学生の頃、地元で開催していたトールペイントの展覧会を見たことをきっかけに、お母様に背中を押されて教室の門をたたきます。
「教室ではペイント技法をはじめ、資格の取得や絵画の道への手引きなど、たくさんの教えと指導をいただきました。」
アクリルペイントからオイルペイントまで、さまざまな技法を教室で教わった藤原さん。講師の方の勧めで、在籍中からトールペイント講師や色彩検定1級、マスターデコラティブアーティストなど多くの資格を取得されます。
『トールペイント作品群』
▲藤原さんの作家活動の原点となったトールペイント作品たち。丁寧な絵具の塗り重ねで柔らかみを表現した動物の毛並み、透明感のある奥行きのある瞳など、今の作品に繋がる表現の鱗片を感じることができます。
「私は一つのことにとことん集中する性格で、いろいろな技法を習得する中で自分自身の表現がしたいと思うようになりました。」
数々の技術を習得された藤原さん。トールペイントに留まらない更なる自身の表現として絵画・ファインアートの道へ入られます。そして、全国各地のコンペや公募展に挑戦し着実に実績を積まれていきます。
「これからもたくさんの技術や知識を吸収してもっと良い作品を描いて、いろんなところに挑戦していきたいです。そしていつかは絵画で生活ができるようにまでなりたいです。直近の目標は百貨店で個展を開催することです。」
たくさんのことを現在進行形で探求し、作品を描き続けている藤原さん。在廊中も作品制作のヒントにしようと見にこられた作家さんのお話に真摯に耳を傾けておられました。まさに日々その技術と表現、センスは磨き続けられています。きっと遠くない将来、さらに素晴らしい作品を描かれ、今以上にたくさんのファンの方とともに、アート界の第一線でご活躍されるに違いありません。
茶吉庵ギャラリーもこれからの藤原典子さんの活動を応援し、追って参ります。
藤原典子 個展 ~癒~
ジャパンあるてぃすと展2023 グランプリ受賞記念
◆開催日時
2024年7月24日(水) ~ 7月29日(月)
12:00 ~ 18:00まで
(最終日は16:00まで)
※入場無料
◆開催場所
茶吉庵 米蔵ギャラリー
〒581-0883大阪府八尾市恩智中町3丁目-1
公共交通機関をご利用の場合は「JR環状線 鶴橋駅」から徒歩で「近鉄 鶴橋駅」へ。「近鉄大阪線」普通にて「恩智駅」下車。 徒歩8分。
🚉 三宮方面からお越しの方は「阪神 神戸三宮駅」から「鶴橋駅」まで
阪神線・近鉄大阪線のご利用が便利です。
◆お問合せ
Tel:072-943-7007
E-mail:info@chakichian.co.jp
◆備考
・近鉄大阪線「恩智駅」下車 徒歩8分。
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。
【藤原典子 略歴】
学生時代より、母のすすめでトールペイントを習い始める。米国Society of Decorative Painters、及び、日本デコラティブペインティング協会に所属。各協会において、全カテゴリーの技術認定を受ける。また、色の世界に関心を持ち、色彩検定1級に独学で一発合格。不定期でセミナー講師も務める。油彩画とアクリル画を手掛けるが、近年はアクリル画を中心に製作。
・神戸生まれ
・神戸大学大学院人文学研究科博士課程後期課程卒
2010年
・トールペイントをはじめる
2014年
・トールペイント認定講師看板取得
2016年
・第18回JDPA技術認定(BRA)スティルライ
・SDP技術認定(CDA) スティルライフ
2017年
・第19回JDPA技術認定(SRA) スティルライフ
・トールペインティング技能検定合格(シルバーアーティスト)スティルライフ
・色彩検定1級取得
・第28回JDPAコンベンションにてセミナーアシスタントを務める
2018年
・第20回JDPA技術認定(GRAストローク)
2019年
・第21回JDPA技術認定(GRAスティルライフ)
・第21回JDPA技術認定(GRAフローラル)
・ゴールドロ-ズアーティスト認定
・セミナー講師活動を始める
・雑誌「ペイントフレンド」作品掲載開始
2020年
・SDP技術認定(MDAフローラル)
・SDP技術認定(MDAストローク)
2021年
・SDP技術認定(MDAスティルライフ)
・Master Decorative Artist認定
・銀座ソレイユ主催オンラインレッスン開催
2022年
・JDPA関東支部セミナー開催
【賞歴】
2014年
・ユザワヤ芸術学院作品展銅賞
2018年
・第25回ユザワヤ芸術学院春期作品展佳作
2021年
・第40回日現記念展併催第3回新人発掘プログラム入選
・第33回全国手工芸コンクール佳作
2022年
・第47回こうべ市民美術展入選
・第40回日現記念展入選・会友推挙
2023年
・第82回 水彩連盟展入選
・第79回 現展入選
・ジャパンあるてぃすと展2023 グランプリ
・第41回日現記念展 堀充彰賞
【作品展】
2016年
・第26回JDPAコンベンション出展
2017年
・第27回JDPAコンベンション出展
2018年
・第28回JDPAコンベンション出展
2019年
・第29回JDPAコンベンション出展
2021年
・第27回兵庫ふれあい美術展出展
2022年
・第32回JDPAコンベンション出展
・日本現代美術協会 北河内グループ展出展
2023年
・日本現代美術協会 北河内グループ展出展
・12th Asia Art Alliance Exhibition 2023 Singapore : Art Vogue D’ Nation 出展
・陳迦元と仲間たち展 シンガポール・日本
2024年
・日本現代美術協会 北河内グループ展出展
・藤原典子 個展 ~癒~ (7月24日〜29日@茶吉庵ギャラリー)
・藤原典子展 ~動物たちを描く~ (6月18日〜30日)
[SNS]
https://www.instagram.com/noriko.09v?igsh=aXV3NmF1aWp5ZWRm
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