1月27日から米蔵ギャラリー2階で開催の「イイフミエ 初個展『日々描く』」
日々描き続け、研鑽を重ねれば重ねるほど、作品には実物を越えた感性と存在感、魂が宿ります。
差はあれど、ご観覧いただいた皆様は少なからずそれを感じ取られています。
そして、展覧会のタイトル通り、イイフミエさんは在廊期間中も筆を走らせ、新たな作品が生まれております。
会期も残すところあと一日となりましたので、今初個展の作品とイイフミエさんの思いをおうかがいいたしましたのでご紹介して参ります。
『Hours of TSUSHIMA』
▲ジャパンあるてぃすと展2021「茶吉庵ギャラリー奨励賞」受賞作品。
構図と空間の使い方、墨の濃淡とかすれを活かした筆致がとても素晴らしい作品です。
『龍図』
『毘沙門天』『吉祥天』
▲ヒノキ板に墨で描いた龍作品。あえて筆先をさばいた複数の平行線を用いて描かれた龍鱗や雲のうねりは立体性を帯びており、ただならぬ臨場感と躍動感を生んでいます。
『四神 × cajon』
▲白木でできたカホンの四面を活かし、原初に近い形状で描かれてた四神。こちらの作品にも「龍図」と同じくバイオリンに用いられる「シェラックニス」が塗布されており、味わい深い艶と光沢が墨の絵画作品をより格調高いものにしています。
▲「シェラックニス」カイガラムシから抽出したコチニール色素をアルコールで溶かした塗料。
『女の靴 浄土ver.』
▲女性の靴に描かれたドローイング作品。ビニール傘に描かれた作品「破れ傘」の対となる作品で妖怪をテーマとした茶吉庵ギャラリー企画展「百物語展」にインスタレーション作品として出展されました。多くの人に滲み出るような恐怖を植え付けました。
「昔から絵を描くのが好きです。」
高円高校美術学科、嵯峨美術短期大学日本画コースをご卒業されたイイフミエさん。絵を描くことをコミュニケーションツールにバックパックで世界を回られたこともあります。
描くことを日常に取り入れていたイイフミエさん。地元八尾市に茶吉庵ギャラリーがオープンしたことで作家活動の一歩が始まります。
▲これまでの「ジャパンあるてぃすと展」に出展された作品達。イイフミエさんの進化の過程が分かります。
「特に日本画は着想から作品完成までのスパンがとても長いです。その中で多くの画材や技法を試していくことで、自分にはなかった表現を身につけることができまいした。」
興味を持ったものはどんどん制作に取り入れるとお話しするイイフミエさん。その過程がとても楽しいとお話しされます。
▲普段制作に使われている使い込まれた道具
▲クロッキー帖や帳面など、イイフミエさんのこれまでの軌跡
著名な墨絵作家を手本とした習作もあります。
「もっともっと絵が上手くなりたいです。いろんな企画展に出すことで、自分自身の表現の幅も広がりました。今は花や生き物などを比較的小さな画面に描いてきましたが、これからは風景などを大きな画面に描いていくことにも挑戦したいです。」
『屋久島山水図』
▲大型の風景画作品。イイフミエさんの次なる目標の第一歩。サイズが大きくなっても持ち味の墨と筆のさまざまな筆致を活かした作風は健在です。
イイフミエさんとの初めての出会いは2019年に開催された第1回目の「ジャパンあるてぃすと展」。この4年間、茶吉庵ギャラリーはイイフミエさんの作品の軌跡を見てまいりました。にジャパンあるてぃすと展はじめ、茶吉庵内外の企画展にご参加されることで作品のクオリティは増し、進化されていかれました。
そして来たる「ジャパンあるてぃすと展2021」
拝見した瞬間、作品が一つの到達点を迎えられたことがわかりました。
それは、イイフミエさんの日々楽しみながら描き続けられた鍛錬の賜物です。
茶吉庵ギャラリーはこれからもイイフミエさんの活動と作品の進化を追いかけていきます。
イイフミエ 初個展『日々描く』
◆開催日時
2023年1月27日(金) ~ 2月1日(水)
12:00 ~ 18:00まで
(最終日は16:00まで)
※入場無料
◆開催場所
茶吉庵 米蔵ギャラリー2階
〒581-0883大阪府八尾市恩智中町3丁目-1
公共交通機関をご利用の場合は「JR環状線 鶴橋駅」から徒歩で「近鉄 鶴橋駅」へ。「近鉄大阪線」普通にて「恩智駅」下車。 徒歩8分。
◆お問合せ
Tel:072-943-7007
E-mail:info@chakichian.co.jp
◆備考
・近鉄大阪線「恩智駅」下車 徒歩8分。
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。
エラー: コンタクトフォームが見つかりません。