4月28日から母屋和室ギャラリーで開催の『HUAHUA 谷口雅之 個展「カリブーの世界」展 』。遠方からもたくさんの方にご来場いただき、連日作品をお迎えしていただいております。寒冷地帯の熾烈な環境に生きるカリブーをはじめとする動物たちの営みとアラスカの自然。その美しさと厳しさを併せ持つ情景は谷口さんの心に深く刻み込まれ、エネルギーに満ち満ちた作品を生み出されました。
会期も残すところあと一日となりましたので、今個展の作品と谷口雅之さんに作品制作への思いをおうかがいしましたのでご紹介いたします。
『崖の上のカリブー』
▲鮮やかな色彩と抽象化されたアラスカの雄大自然とカリブー。古代の洞窟の壁画を意識した作品です。赤いアウトラインに白抜きの動物の表現を確立した最初の作品です。
『夕暮れ』
『朝焼け』
▲崖に身を潜める小さな動物を描いた作品。同じ構図の作品ながら、異なる色彩による光の表現で全く異なる印象となっています。
「夕暮れ」は今展のDMのメインビジュアルを飾った作品です。
軸装色紙の作品群(展示場所:奥座敷)
▲今回の展覧会場に合わせ和画材の色彩に油等の洋画材を用いて作品を制作。軸装は作家の仙崎雪絵氏によるもの。作品と軸装の色や素材合わせのチョイスにより和室でも引き立つ仕上がりとなっています。
4月30日14時からはギャラリートークを開催。
▲谷口雅之さんと今回軸装作品の表装を手掛けられた仙崎雪絵さん、当庵ギャラリスト濱谷宗慎と今展のテーマであるアラスカや谷口さんの作品制作についてトーク致しました。
「昔から絵を描くことが好きでした。」
2016年にお勤めだった会社をご退職され、本格的に作家活動をはじめられる谷口さん。世界を旅することがお好きで、美しいだけにとどまらないアラスカの雄大な自然に心奪われ、カリブーを題材とした作品を製作されます。
『カンジキウサギ』
▲谷口さんが作家活動を始められた最初期の作品。草を喰むビビッドな色彩のウサギ。谷口さんの描く動物の強い存在感はこの頃からすでに感じられます。
そして、2020年のコロナウイルスの流行を機に転機が訪れます。
「いろんな立場の人が世界へ作品を発表できる場をと考えオンラインギャラリーを立ち上げました。HUAHUA(ホアホア)とは中国語で「画画」と書き、絵を描くことを意味します。」
2020年、中国語を習っていた方の紹介で大阪大学工学部の学生さんと巡り合い、『オンライン展覧会HUAHUA』を立ち上げられます。
『オンライン展覧会HUAHUA』
▲コロナで発表の場を失った人だけでなく、いろんな立場の方が作品を発表し、オンライン上で展覧会を開くことができます。
『オンライン展覧会HUAHUA』リンク
何らかの事情でアートの世界から遠ざかってしまった、あるいは、遠ざかっていたけど再開しようとされる方がたくさんいらっしゃいます。僕も6年前に会社を退職し、画家の道に入りました。作家さんやコレクターさんなど、アートの世界で第一線を走っている方もいますが、そうでない方がほとんどです。そういった方々にもっともっとアートの世界は楽しいものだ知ってもらい、アートのすそ野を広げたい。アートを通じて一人でも多くの方とコミュケーションし、共感しあえる人たちを増やしていきたいです。
とりわけ日本で、これまで限られた人たちの限られたジャンルだったアートをまだ触れたことのない方に訴求していく。
奇しくも谷口さんの目標は、茶吉庵ギャラリーの理念と相通ずるものでした。
更なる文化・芸術発展のため、共に歩みを進めていきたい。
谷口さんにお話をうかがえばうかがうほど、そう思わずにはいられません。
HUAHUA 谷口雅之 個展「カリブーの世界」展
◇協力:アトリエライプハウス
◇後援:A.M.S.C.(国際美術評論家選考委員会)
◆開催期間
2023年4月28日(金) ~ 5月3日(水)
12時~18時迄
(最終日16時迄)
★4月30日[日]14時からは画家 谷口雅之とギャラリスト 濱谷宗慎によるギャラリートークを開催予定です。
◆開催場所
茶吉庵 和室ギャラリー
大阪府八尾市恩智中町3-1
※入場無料
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。
エラー: コンタクトフォームが見つかりません。