2025年2月26日より開催の鈴木マヤ子 個展『Заря~暁~』
「ジャパンあるてぃすと展」では第一回展より皆勤でご参加の鈴木マヤ子さん。
6年の時を経て、今回、満を持して茶吉庵ギャラリーでの個展開催となりました。
赤・黒・白のシンボルカラーに染め上げられた米蔵の空間。
場の空気をも取り込み、溢れんばかりの原初的作品群が放つ不思議な呪術的エネルギーが多くの人を包み込みます。
最終日前日となりましたので今回出展の作品展示と鈴木さんへ作品制作、作家活動の思いをご紹介して参ります。
title:木霊
ジャパンあるてぃすと展2024
茶吉庵ギャラリー奨励賞 受賞作品。
▲木を彷彿とさせる張子に多数のマトリョーシカがきのこの様に生えているミステリアスかつ、生命の力強さを感じさせる作品です。
[JA展2022 茶吉庵ギャラリー奨励賞「木霊」講評]
活動歴が長い程、周りから求められる作品イメージも確立され、新しい表現に挑戦する事が難しくなっていきます。
赤・黒・白をメインカラーにプリミティブな作風を確立させつつ、新たな表現も果敢に取り入れられている所に感銘を受けました。
古木のような立体作品から小さいマトリョーシカが生えてきている所に新しさを感じつつ原初イメージへの原点回帰でもある様に感じました。
「もともと絵を描くことが好きで10代の頃より作家活動を始めました。抽象画を描いていく中で自分の意思を最も表現できる赤・黒・白の3色に行きつきました。」
10代から作家活動を始められた鈴木さん。次々と制作と発表を重ね、日本国内だけでなく、数多くの国で作品を展開されます。
「国内外で作品を発表していく中で、各国の“民芸品”という素材に出会いました。私の故郷の香川県丸亀市にも“丸亀団扇”という伝統工芸があります。これを自分のアート表現の根幹に活かせないか?そう思い、初めて『第一回 ジャパンあるてぃすと展』で丸亀団扇の作品を発表しました。」
丸亀団扇
▲故郷の伝統工芸「丸亀団扇」とコラボレーションした作品。
形も正円、楕円、木の葉などバリエーションに富んでいます。
地紙に施されたシンボルカラーと紋様は団扇の形とも相まりアニミズム的です。
title:Amulet
ジャパンあるてぃすと展2019
茶屋吉兵衛賞 受賞作品。
▲鈴木さんの丸亀団扇 初作品
現代アートと伝統工芸が見事に融合し、実用にも長ける「日本芸術」を先見する作品です。
茶吉庵 常設所蔵作品。
「『第一回 ジャパンあるてぃすと展』での作品出展と評価は、民芸品をアート表現に取り入れていく大きな自信となりました。実用性もあり、多くの方がアート作品を自然と生活へ取り入れていただけると思います。」
新たな表現への確証を得た鈴木さんは、次々と民芸品を取り入れた作品を発表していきます。
マヤ
マトリョーシカ(入れ子人形)
ネヴァリャーシカ(起上がり小法師)
シリーズ
▲鈴木さんの代表作品シリーズ。ロシアの民芸品に施されたマヤカラー紋様の作品はアヴァンギャルドさと可愛らしさを兼備えています。
マヤコケシ
シリーズ
▲鈴木さんの代表作品シリーズ。日本の民芸品コケシにマヤカラーと紋様に絵付けされた作品は一種精霊の様な佇まいです。
「『ジャパンあるてぃすと展』への参加は私にとって大きな転機と挑戦になりました。第一回展から参加させていただき、いろんな方に様々な評価をいただけて大きく成長させていただくことができました。
ジャパンあるてぃすと展 歴代出展作品
▲第一回展から皆勤でご出展の鈴木さん。現在お手持ちの歴代出展作品を展示下さいました。
ジャパンあるてぃすとの想い出
https://instagram.com/p/DGhfatNSIWk/?igsh=MThqY3N4ajNia2NrNA==
▲これまでのJA展をその時の想いと共に綴ってくださいました。
「今回の奨励賞受賞で個展を開催させていただく機会をいただき、古民家の米蔵という木を使った空間とどう作品を相乗させるかを精いっぱい考えて、個展に臨みました。」
張り子のインスタレーション
▲木霊と同じ技法の張り子を使ったインスタレーション。大小様々の丸みを帯びたマヤカラーの未知の物体は宇宙や異世界を彷彿とさせ、空間にマヤワールドを展開します。
開廊より7年、数多くの茶吉庵展覧会にご出展くださった鈴木マヤ子さん。
ギャラリーにとっても大きな成長をいただいております。
エネルギッシュに作家活動を続ける鈴木さん。茶吉庵ギャラリーはこれからもその活動を追って、共に成長して参りたいと思います。
鈴木マヤ子個展『Заря~暁~』
◆開催日時
2025年2月26日(水)〜3月3日(月)
12:00 ~ 18:00まで
(最終日は16:00まで)
※入場無料
◆開催場所
茶吉庵 米蔵ギャラリー2F
〒581-0883大阪府八尾市恩智中町3丁目-1
公共交通機関をご利用の場合は「JR環状線 鶴橋駅」から乗換え「近鉄 鶴橋駅」へ。「近鉄大阪線」普通にて「恩智駅」下車。 徒歩8分。
◆お問合せ
Tel:072-943-7007
E-mail:info@chakichian.co.jp
◆備考
・近鉄大阪線「恩智駅」下車 徒歩8分。
・会場に駐車場はございません。お車でお越しの際は駅周辺のコインパーキングをご利用下さい。
・駐輪スペースは茶吉庵入口前と森の地蔵前になります。
【鈴木マヤ子 プロフィール】
1985年 香川県出身
2010年 神戸大学大学院人間発達環境学研究科人間表現専攻コミュニティアートコース 修了
現在大阪市在住
2010年 国際ワークショップ参加(フィレンツェ市/イタリア)
2011年/2020年 六甲ミーツアート展示参加
2012年/2019年 滞在制作(ペンザ市/ロシア)
2013-2016年/2018年 ART STREAM(大丸心斎橋)
2015•2017•2019年 UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka(グランフロント大阪)
2016年 くどやま芸術祭(九度山町/和歌山)
2017年 信濃の国 原始感覚美術祭(信濃大町/長野)
2018年/2023年 Art Shopping(ルーヴル美術館/パリ)
2019年「ジャパンあるてぃすと展2019」茶屋吉兵衛賞受賞
2019年「Unknown Asia Art Exchange Osaka」DJ MEME賞受賞
2020年 中瀬アートディスカバリー(中瀬地区/養父市)
2020年「ジャパンあるてぃすと」山田画廊奨励賞受賞
2021年 個展「たましるべ 鈴木マヤ子 作品展」開催(igu_m_art/大阪)
2021-2024年 浄厳院現代美術展(近江八幡市/滋賀)
2021年/2022年 たどつアートフェスティバル(多度津町/香川)
2022年「ジャパンあるてぃすと展2022」来場者投票第一位
2024年「ジャパンあるてぃすと展2024」茶吉庵ギャラリー奨励賞受賞
2025年「鈴木マヤ子 個展『Заря~暁~』」開催(茶吉庵ギャラリー/大阪)
その他個展•グループ展多数
絵画•立体•版画•文芸など
表現方法は多岐に渡る
赤と黒の強靭な色彩を使い
ダイナミックな作品を展開している
最近では民芸に興味を持ち
丸亀団扇やマトリョーシカなど幅を広げている
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